
防音対策を万全に!マンション床をフローリングにするには
最近は、マンションでもフローリングが一般的ですが、防音対策を行い、マンション管理規約に対応する必要があります。二重床構造のマンションも見かけますがそうでない場合も。今回はマンション床をフローリングする方法を解説します。
マンションにフローリングを施工する方法は主に3つ

マンションにおけるトラブルで、最も多いのが騒音に関する問題です。
こうしたトラブルを未然に防ぐため、多くのマンションでは床の防音性能に関する規定が設けられており、目安としてLL-45(軽量床衝撃音)以上が求められるケースが一般的です。
マンションでフローリングを施工する方法は、大きく分けて3つの工法があります。
1つ目は、マンションの防音規定に適合した防音フローリングを直貼り工法で施工する方法です。
2つ目は、支持脚などを用いて床を浮かせる本格的な二重床工法です。
そして3つ目が、床スラブの上に防音マットを敷き、その上にフローリングを施工する方法です。
このうち、防音マットを敷く方法は、支持脚を用いる二重床とは構造が異なるものの、床を直接固定せずにクッション層を設けるという点で、二重床(浮き床)工法の一種と考えることができます。
以下では、これら3つの方法それぞれの特徴や違いについてご紹介します。
1.直貼り防音フローリングを貼る方法

防音フローリングは、通常のフローリングの裏面に特殊な緩衝材を貼り付けられたフローリングです。
フローリング自体に防音性能が付加されているため、マンションの規定に合った防音フローリングを選び、直貼り工法によって施工します。
防音性能を表示する数値は、LL-45などの推定L等級から新しい表示方法ΔL(デルタエル)等級で表示されているフローリングが多くなっています。
ΔL等級では数値が高いほど、防音性能が高いということを示します。LL-45と同じ程度の防音性能はΔL-4となります。
※従来のL値は空間性能を推定したもので、新しいΔ値は床材単体が衝撃音をどれだけ低減させることができるかを表したもの。
※直貼り工法とは、コンクリートなどの床に直接接着剤で貼る方法で接着工法ともいわれる。主にマンションや店舗などに多く採用される工法。
大きな不陸がある場合は「浮き」や「床鳴り」の原因になるため、不陸調整する必要があります。
2.二重床工法で防音性を高める方法

二重床工法とは、コンクリートスラブとフローリングの間に空間をつくり二重床の構造にすることです。
二重床工法は「根太床工法」「浮床工法」「置き床工法」の3種類があり、それぞれの施工方法を以下にご説明します。
・根太床工法
床スラブの上に角材の根太を均等に並べ、その上にフローリングを接着剤と釘を併用して張っていきます。
この工法は軽量衝撃音には効果がありますが、地震などの際に歪みが生じることもあります。
対策として、根太に捨て張り(12~15mm程度の合板を張ってからフローリングを施工する)して剛性を強化する方法もあります。
・浮床工法
床スラブの上に断熱材を敷き、その上にモルタルを打って二重床をつくり、その上にフローリングを施工する方法です。
この方法が最も遮音・防音効果が高くなりますが、コストや手間が最もかかる工法です。
・置き床工法
置き床工法は、パーチクルボードなどのパネルを防振ゴムの付いた支持脚で支えることによって二重床をつくり、その上にフローリングを施工する方法です。
支持脚は高さの調整が可能なため、段差が解消できます。
二重床はそれだけで遮音・防音効果が確保できるため、自由に床材を選ぶことができるメリットがあります。
しかし、直貼り工法と比較すると工事に要する時間や費用がかかることがデメリットになります。また、床が上がる分天井の高さは低くなってしまいます。
3.防音マットを敷いて防音性を高める方法

この方法は、床スラブの上に防音・遮音性能を備えたマットを敷き、その上にフローリングを施工する方法です。
支持脚を用いる本格的な二重床工法と比べて、施工の手間や費用を抑えられます。
防音性能は防音マット側で確保できるため、上に施工する床材は、マンション用の防音フローリングに限らず、無垢フローリングや複合フローリングなど、好みのタイプから選べる点が大きなメリットです。
「防音フローリングの中から選ぼうとしても、理想のデザインが見つからない」
「本格的な二重床にするほどの手間や費用はかけたくない」
という方にとって、現実的で取り入れやすい防音対策といえるでしょう。
なかでも、最も手軽なのが防音タイプのフローリングを直貼りする方法です。
ただし、防音フローリングは年々ラインナップが増えているものの、一般的なフローリングと比べると、デザインや樹種の選択肢はまだ限られているのが実情です。
床材選びにこだわりたい方には、防音マットを敷いた上でフローリングを施工する方法が適しています。この方法であれば、防音性能はマット側で確保しつつ、無垢材フローリングや戸建て用フローリングなど、好みの床材を選ぶことが可能です。
一方、マンションの規定が特に厳しく、より高い遮音・防音性能を求められる場合には、支持脚を用いた本格的な二重床工法が選択肢になりますが、こちらは施工難易度やコストの面から、一般的には専門業者による施工が前提となります。
DIYでフローリング施工を検討する場合は、「防音タイプのフローリングを直貼りする方法」または「防音マットを敷く方法」のいずれかを選ぶのが、無理のない現実的な選択といえるでしょう。













