
世界で使用される国際的な評価基準に基づいた規格と認証を紹介
フローリング・フロアタイルの
規格・認証一覧
フローリング・フロアタイルには、国際的な評価基準に基づいた様々な規格と認証があり、床材の品質・耐久性などの指標となります。それらの高い安全基準・品質基準をクリアした製品をRESTAでは扱っています。商品を選ぶ際にも重要な要素となりますのでぜひ参考にしてください。

フローリング・フロアタイルの
用途(使用場所)・耐久性を
評価する規格
AC(耐摩耗レベル)

「AC」は、「Abrasion Class(アブレージョン・クラス)」の略で、主にヨーロッパ規格(EN13329)に基づいて定められたラミネートフローリング(積層タイプのフローリング材)の耐摩耗性能を表す等級です。
製品表面の耐摩耗性(すり減りにくさ)を、特殊な試験方法によって評価し、「AC1〜AC6」の6段階に分類されます。数字が大きいほど高耐久で商業施設など負荷のかかるエリアに使用できます。
ACクラスは、フローリング表面の装飾層や保護層がどれだけ摩耗に強いかを、標準化された摩耗試験(Taber Abrasion Test)により評価されており、特にラミネートタイプの床材においては、商品スペックの中核をなす技術的評価指標となっています。
UC(使用クラス)

「UC」は、Use Class(使用クラス)の略称で、主に欧州で広く採用されている床材の使用耐久性に関する評価基準です。EN ISO 10874という国際規格に基づいており、住宅や商業施設、工業施設など、使用される場所ごとの床材の適合性を判定するための指標となっています。単に床材の「丈夫さ」だけでなく、その製品がどのような環境下での使用にどこまで耐えられるのかを数値的に分類しています。
UCは、そのような環境ごとの「床材にかかる負荷(通行頻度、摩耗、荷重、衝撃など)」を想定し、住宅用(21~23)、商業用(31~34)、工業用(41~43)といったカテゴリに分けられ、それぞれに「軽度・中程度・高頻度・非常に高頻度」といった使用強度レベルが設定されています。
この基準を知ることで、床材を選ぶ際に「見た目」だけでなく「性能と用途の適合性」を確認できます。
フローリング・フロアタイルの
安全性・環境保全に関わる認証
FSC・PEFC

「FSC」「PEFC」は、いずれも持続可能な森林管理を推進するための国際的な森林認証制度です。いわば、「この木材はきちんと管理された森から来ていますよ」という“森林のトレーサビリティ”を保証するための仕組みです。どちらも森林資源の乱伐や違法伐採を防ぎ、環境保全や地域社会への配慮を目的とした国際基準に基づいています。
FSCは、Forest Stewardship Council(森林管理協議会)の略称で、世界共通の統一基準によって審査されます。
一方PEFCは、Programme for the Endorsement of Forest Certificationの略称で、各国の森林認証制度を相互承認する仕組みを持ち、地域ごとの特性や法制度に合わせた柔軟性を備えているのが特徴です。
この認証は、樹脂製のフロアタイルではなく、木材を使用するフローリングに限定されます。
エコマーク

「エコマーク」は、日本環境協会が運営する第三者認証の環境ラベル制度で、「環境への負荷が少ない製品・サービス」に対して与えられる認証です。フローリング分野においても、資源の有効活用、室内空気環境への配慮、再生可能エネルギーの活用といった多角的な評価基準に基づいて、環境性能の高い製品が認定されています。
エコマーク認証は製品ジャンルごとに細かく基準が設定されており、フローリングにおいては、再生資源の使用や、ホルムアルデヒド放散量、化学物質の使用制限などがなどが評価項目として含まれます。再生材を基材に使用した合板フローリングや、持続可能な森林から調達された表面材を用いた製品などが多く認定されており、「地球環境に配慮した住宅づくり」を実現するための製品選定基準として重宝されています。
JFPMA リサイクルマーク

「JFPMAリサイクルマーク」は、日本繊維板工業会(JFPMA)が制定した、再生資源を活用した木質ボード製品であることを示す業界独自の環境表示マークです。このマークは、2000年に業界団体として初めて「環境宣言」を制定したJFPMAが、再生材の利用推進を明確に示す手段として導入したもので、会員企業のみが使用できる信頼性の高い表示制度です。
木づかいサイクルマーク

「木づかいサイクルマーク」は、日本の森林資源を循環的に活用し、持続可能な森林経営を推進することを目的に設けられた、国産材の利用促進を表すシンボルマークです。林野庁の支援のもと、「木を使うことが森を守ることにつながる」という考え方を広める国民運動『木づかい運動』のシンボルとして制定されました。
このマークは、単に木材を使っているというだけでなく、「植える → 育てる → 伐る → 使う → 活かす」という森林資源の健全な循環=“木づかいサイクル”を意識した製品であることを示します。
実際にこのマークは、国産材を使った製品や、それを取り扱う企業・団体(300社以上)によって活用されており、パンフレットや名刺、製品カタログなどに掲載されることで、「森林を育てる選択」を社会に示す目印となっています。
国産材マーク

「国産材マーク」は、日本国内で伐採・加工された木材=国産材を用いた製品であることを示すマークです。2013年に、産官学が連携する日本プロジェクト産業協議会(JAPIC)森林再生事業化委員会のもとで創設され、製材・合板・丸太・集成材などの木材製品に「国産材マーク」をつけることで、消費者が環境に優しい製品を選べることを目的としています。
ブルーエンジェル

「ブルーエンジェル(Blue Angel)」は、世界で最も歴史のある環境ラベル制度として、1978年にドイツで創設されました。製品やサービスが環境に与える影響を多角的に評価し、環境負荷が特に少ないと認められた製品にだけ与えられる、非常に信頼性の高い認証マークです。
この認証は、単に製品がリサイクル可能であるかどうかだけではなく、原材料の選定・製造時の排出物・使用時の安全性・廃棄のしやすさなど、製品ライフサイクル全体を通じて厳しく審査されます。たとえばフローリングであれば、ホルムアルデヒドなどの有害な化学物質の放散量や、使用される樹脂や接着剤の成分などが評価対象になります。
特にドイツ国内やEU圏では、公共施設や教育施設への導入時にブルーエンジェル認証が推奨されることも多く、健康的な室内空間づくりやサステナブルな建築設計の証として活用されています。
エコインスティテュート
(eco-INSTITUT)

「エコインスティテュート(eco-INSTITUT)」は、ドイツ・ケルンに拠点を置く第三者試験機関で、特に室内空気質(IAQ)や化学物質の安全性評価において世界的に高い信頼を得ている認証制度のひとつです。フローリングをはじめとする建材、家具、寝具など、生活空間に影響を与えるあらゆる製品に対して、極めて厳しい化学物質の排出基準を設けています。
この認証で評価される主な項目には、ホルムアルデヒドをはじめとするVOC(揮発性有機化合物)や重金属、臭気、可塑剤などがあり、国際的な基準を上回る独自の安全基準に適合しなければ認証を得ることはできません。
フローリングや壁材などを選ぶ際にこのマークが付いていれば、使う人の健康を最優先に考えた製品であることの信頼の証となります。