塩ビ系素材をフローリングに使用する場合、注意すべきポイントがあります。
塩ビ系フローリングを
選ぶときのポイント
一般的にフローリングと呼ばれるのは、木材を使用しているものですが、他に塩ビ系素材を使用したものもあります。素材によって適した場所や用途があり、施工に使用する接着剤も異なります。塩ビ系フローリングを使用するときはその素材の特性や施工方法をを要チェックです。
床の素材に対して
ボンドが弱いとき
例えば、熱膨張が大きい
塩ビフロアタイルの
粘着剤付きの商品の場合
塩ビ系フローリングを使用するとき、注意したいのが素材と施工方法。素材に適した施工方法でないと温度変化による伸縮が起こり、床材が膨張して突き上げたり、収縮して隙間ができたりと問題が起こります。
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接着剤(ボンド)は固まる
「接着剤(ボンド)」は、使う前は液体ですが、貼り付けて時間が経過すると固体になります。そのため、接着剤(ボンド)だとがっちり固定ができます。
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粘着剤は固まらない
「粘着剤」は使う前も貼り付けた後もずっと液体なので、固まりません。固まることがないので力が掛かると少しずつ動き、突き上げたり隙間ができたりします。
ボンド不要でも伸縮しにくい床材
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置くだけフローリングeuca
PVC材のベース層にグラスファイバー層を挟み込むことで熱等による伸縮を最小限に。重さと厚みで置くだけで反り返らずフラットな床を持続できます。
他にもラインナップがあります
塩ビ系フローリングの素材
フローリングと言っても、その種類は多様で、大きく分けると木質系と塩ビ系の素材に分けることができます。
塩ビ系にはPVC(Poly vinyl chloride)やSPC(Stone Plastic Composite)、
木質と塩ビを混合したWPC(Wood Plastic Composite)等の素材があります。
安くて扱いやすいPVC材!
施工方法に注意!
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〇加工性が良く、機能も◎
カッターで切れる!
PVC(Poly vinyl chloride)は、柔らかく扱いやすいというのが大きな特徴です。カッターで切れるほど加工性が良く、しかも安価です。加工性が良いのでデザインが多く、質感をリアルに再現されているものも。耐衝撃性や耐傷性、耐水性も高い等、機能面でも優れています。
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×温度変化により伸縮が起こる
冬には収縮が起きる
素材の特性として温度変化で伸縮が起こりやすい点は気を付けたいポイント。床材として使用した場合、気温の変化による収縮で隙間ができたり、膨張し床材同士で突き上がることも。施工時の温度管理や適切なボンドを使用する等の注意が必要です。また、経年劣化は免れない為、数年で張り替えることになります。
伸縮しにくいSPC材!
仕上りが美しい!
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伸縮しにくく、寸法安定性◎
段差・隙間がなく仕上りがキレイ
SPC(Stone Plastic Composite)は、PVCの熱伸縮を改善する為に、ストーンパウダー(炭酸カルシウム)を配合した素材です。その為、温度変化の影響を受けにくく、施工後の収縮・膨張が起きにくいです。施工性も良く、仕上りが美しくなります。また、熱に強いので床暖房にも対応可能です。
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硬く、しっかりした素材
PVCよりも硬い
PVCに比べると、製造コストは上がります。ストーンパウダーを配合したことにより柔らかさは失うので、カットしにくくなりますが耐衝撃性は高いです。PVCよりも硬いので浮きや反りは生じにくくなり吸音性や衝撃を吸収する力は小さくなります。
SPC素材の特性を生かしたクリック式
SPC材のフローリングには、はめ込んでいくクリック式が採用されています。温度変化による伸縮が起こりにくいので、ボンドで貼り付ける必要もありません。反りや突き上げも起きないのでクリック式と相性が良く、仕上りがフラットで美しくなります。
ほとんど伸縮しない
オレフィン製のPP床材
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耐水性・寸法安定性・施工性が抜群!
SPC床材よりもさらに伸縮に強い
吸水や温度変化による伸縮がPVCフロアタイルに比べて極めて小さいため、収縮して隙間ができたり、膨張して突き上げが起こることがありません。さらに本サネ仕様により施工しやすく安定した状態を長期間維持します。
また、吸水率も低いためほとんど水を吸わず、サネで目地から下へ水が染み込みにくくなっています。 -
軽量かつ強靭な地球環境にやさしい素材
リサイクル可能。
サステナブルな次世代の床材一般的な合成樹脂の中では最も軽いPP(ポリプロピレン)は、再利用性が高く、環境に優しい素材です。PVCの原料に含まれる塩素を一切含まないので、焼却時に有害物質が発生する心配がありません。
長期間にわたって使用できるため、製品の寿命延長や廃棄物の削減に役立ちます。
PP(ポリプロピレン)のメリットを活かした
汎用性・安定性の高い多機能床材
オレフィン製の薄型フローリングSMART FIT FLOORは、耐水性・施工性・寸法安定性などのメリットが多く、簡単な両面テープ施工で既存床に上貼りできる汎用性の高い万能床材です。高い安定性でズレ防止を目的とした部分固定で施工できるのもポイント!プロにもおすすめです。
木質素材を加工した床材もあります
木質系と塩ビ系の混合WPC材
WPC(Wood Plastic Composite)は、樹脂と木粉を混ぜ合わせてパネル状に成型されたものです。塩ビ系素材の加工性の良さと木質系の温かみを併せ持つ素材。木質性を含むことにより、断熱性が上がり、床材として温かさが増すことも特徴的です。ただ、表面に傷ができ水分を吸収することで膨らみとなる可能性があります。