
フロアタイルの種類と用途別(貼る場所・使用目的)の
選び方、おすすめ商品を紹介
フロアタイルを用途で選ぼう!
種類と後悔しない選び方を解説
フロアタイルを用途で選ぶ場合、まず、「どこに貼るか?(使用場所)」が重要!さらに施工方法や使用目的を考慮し、住宅向け・店舗向け・賃貸住宅向けなど施工場所に合わせた最適な床材を選ぶことがDIYでも後悔しない「フロアタイル選び」になります。

フロアタイルの「素材」の種類
主な「素材」の種類一覧表
素材 | 素材としての特徴とメリット | 水への強さ (耐水性) |
デメリット |
---|---|---|---|
PVC (LVT) |
ビニル系床材(LVT)の素材の一種。 |
◎ 強い |
高温下に弱い。温度変化の影響を受けやすく伸縮しやすい。 |
SPC | ストーンパウダー(炭酸カルシウム)を配合した硬質素材。寸法安定性に優れる。 |
◎ 非常に強い |
PVCより重量があるため施工時に注意。価格はやや高め。 |
MDF (HDF) |
木材チップを繊維状にして接着剤で固めた板状の素材。(中密度繊維板) |
△ 湿気に弱い |
水に弱いため使用場所に注意が必要。 |
オレフィン系 (PP・PEなど) |
環境と人に優しいエコな素材。(非塩ビ) |
◎ 水に強く カビにくい |
水回りに適した機能重視のため、デザイン性はやや限定的。 |
フロアタイルには、主にPVC(LVT、塩化ビニル)・SPC(Stone Plastic Composite)・MDF(木質系)といった素材が使われています。それぞれ、「水に強いか」「伸縮しないか」「反りにくいか」といった、選定時に重要な特性があり、耐久性・防水性・質感にも違いがあります。
ただし、同じ素材でも製品ごとに施工方法が異なるため、単に「素材だけ」で最適なフロアタイルを選ぶことは難しいのが実情です。たとえば、SPCでも、ボンド施工タイプは業務用、はめ込み式はDIY向きなど、素材の特徴だけでなく施工のしやすさも選定基準になります。
つまり、素材が同じでも、施工方法によって適した使用場所や下地条件が変わるため、商品選びでは「素材」と「施工方法」の組み合わせで考えることが重要なポイントとなります。
フロアタイルの
「施工タイプ」の種類
フロアタイルは、用途によって選ぶべき施工タイプも変わります。
主要な施工方法とその特徴、おすすめ商品を紹介します。
ボンド施工タイプ
(接着剤で全面固定)
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業務用でもよく使われるプロ向けの施工方法。下地にしっかり接着するためズレにくく、耐久性・安定性が高くなります。
素材や床下地によって使用すべき接着剤が異なります。下地の種類(モルタル・木下地・既存フローリングなど)や使用環境(湿度や温度)を考慮して、適切な接着剤を選ぶ必要があります。
ボンド施工タイプが適している場所
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施工できる(貼れる)床下地
凹凸の無い平らな床面
■べニア(合板)/コンパネなどの木質下地
■モルタル・コンクリート下地※基本的に既存の床は剥がして施工。
※凹凸のある場所でも下地処理を行うことで施工できる場合があります。 -
おすすめ用途(向いている場所)
- 住宅のリビング・寝室
- 店舗、オフィスなど土足OKの場所
置敷きタイプ(ピールアップ施工)
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ピールアップボンド施工に対応できる置敷きタイプのフロアタイルは、接着剤でしっかり固定する一般的なフロアタイルとは違い、乾燥後もボンドの粘着力が持続するため後で剥がしやすく、床材の部分貼替えやレイアウト変更が可能。住宅リフォーム向けの薄手タイプと、タイルカーペットと貼り分けができる厚手タイプがあります。
ピールアップ施工タイプが
適している場所
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施工できる(貼れる)床下地
凹凸の無い平らな床面
■べニア(合板)/コンパネなどの木質下地
■乾燥したモルタル・コンクリート下地
■既存床(フローリング、フロアタイル等)※
■フローアクセスフロア(OAフロア)※※既存床やOAフロア(二重床)への施工が適さないタイプもありますので、可否については商品ページでご確認ください。
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おすすめ用途(向いている場所)
【住宅向け/薄手タイプ】
- リビング、寝室、廊下など
【オフィス・店舗向け/厚手タイプ】
- オフィス
- 展示スペース、仮設施設
- ショップ
※水のかかる場所、湿気安い場所、床材の浮き沈みが大きい場所には適しません。
はめ込みタイプ(クリック式)
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ボンド(接着剤)・釘は不要で賃貸住宅もOK!長辺と短辺の特殊なサネを合わせてはめ込むことで施工できるクリックタイプのフローリング(フロアタイル)です。サネをはめ込んで敷いていくだけなので比較的簡単に床のDIYができます。取り外して原状回復が可能なので賃貸DIYにもおすすめです。
はめ込みタイプが適している場所
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施工できる(貼れる)床下地
凹凸の無い平らな床面
■べニア(合板)/コンパネなどの木質下地
■モルタル・コンクリート下地
■既存床(フローリング、フロアタイル等) -
おすすめ用途(向いている場所)
- 住宅のリビング、居室など
- 賃貸住宅
- 水まわり
- 床暖房エリア
※SPC素材など対応可能な製品に限る。 - オフィス、店舗
置くだけタイプ
(裏面滑り止め/吸着・密着)
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置くだけで施工できる簡単さが魅力。原状回復が必要な賃貸住宅・貸店舗におすすめの施工タイプです。ただし、ズレやすさもあるため使用条件を選びます。
オフィス・店舗向けで土足OKの厚手タイプと、住宅向けで裏面に吸着加工された薄手タイプがあります。
置くだけタイプが適している場所
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施工できる(貼れる)床下地
凹凸の無い平らな床面
■べニア(合板)/コンパネなどの木質下地※
■モルタル・コンクリート下地※
■既存床(フローリング、フロアタイル等)※吸着・密着タイプは施工不可。
※凹凸があると、施工に影響しやすく段差ができてしまう場合があります。 -
おすすめ用途(向いている場所)
- オフィス、店舗※
- 賃貸住宅
※住宅向け商品は適しません。
両面テープで上貼りできるタイプ
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既存床の上に両面テープで上貼りできる薄型フロアタイルは、温度変化による伸縮が起こりにくいのが特長。両面テープで貼れるため、ボンドの汚れやを気にせず施工できます。ドア下に干渉しない超薄型1.5mmタイプもあります。
両面テープ貼りタイプが
適している場所
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施工できる(貼れる)床下地
凹凸の無い平らな床面
■フローリング、フロアタイルなどの両面テープが接着する下地
※表面凹凸やクッション性がある下地は、浮いたり剥がれたりする可能性があります。
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おすすめ用途(向いている場所)
- 住宅の上貼りリフォーム※
- オフィス・店舗の上貼りリフォーム
※土足対応商品に限る
フロアタイルを用途別に選ぶ
住宅向け(既存床に上貼り)
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住宅向け(既存床に上貼り)できるフロアタイルは、ドアや建具の開閉に支障のない薄型・軽量タイプを選ぶと良いでしょう。床暖対応可能かとうかも要チェックです。一般的な土足対応フロアタイルも使用できます。賃貸住宅にDIYする場合は、原状回復が可能な工法や吸着・密着タイプがおすすめです。
住宅向けフロアタイル
選び方のポイント3つ
-
ドア・建具の開閉に支障のない
薄型タイプを選ぶ -
裏面吸着・両面テープ貼り
はDIYにもおすすめ -
賃貸住宅のDIYなら
ボンド不要の置くだけタイプを
住宅向けフロアタイル
おすすめ商品ラインナップ
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税込9,574円/ケース住宅向け 2.5mm厚 ボンド施工 防汚性
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税込8,627円/ケース住宅向け 3mm厚 ボンド施工 床暖対応
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税込7,901円/ケース住宅向け 2.2mm厚 ピールアップボンド対応
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税込7,542円/ケース住宅向け 2.2mm厚 ピールアップボンド対応
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税込11,037円/ケース住宅向け 2mm厚 裏面吸着 賃貸OK
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税込4,455円/ケース住宅向け 2mm厚 裏面粘着剤付 防汚加工
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税込14,711円/ケース住宅向け 2mm厚 裏面粘着剤付
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税込16,516円/ケース住宅向け 1.5mm厚 両面テープ貼り
オフィス・店舗向け
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オフィス・店舗に使用する場合、「人の出入り」や「物の移動」が多く、床材への負荷が大きくなるため「土足対応」は必須です。耐久性(表面の耐摩耗性)も重視しましょう。また、掃除やワックスがけがしやすく、汚れに強い表面加工のある素材が安心です。タイルカーペットからの張り替えや敷き分けをする場合、ピールアップ施工タイプのフロアタイルもおすすめです。防炎・防滑・防音など必要に応じて機能性も確認しましょう。
オフィス・店舗向けフロアタイル
選び方のポイント3つ
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耐久性・耐摩耗性の高い
土足対応タイプを選ぶ -
表面が滑らかで抗菌・防汚加工など
メンテナンスのしやすさも確認 -
部分貼り替えが可能な
ピールアップ施工タイプが便利
オフィス・店舗向けフロアタイル
おすすめ商品ラインナップ
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税込4,510円/ケース土足対応 5mm厚 はめ込み式 賃貸OK
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税込5,830円/ケース土足対応 5mm厚 はめ込み式 賃貸OK
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税込8,699円/ケース土足対応 5mm厚 ピールアップボンド対応
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税込10,609円/ケース土足対応 4.5mm厚 ピールアップボンド対応
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税込13,328円/ケース土足対応 5mm厚 ピールアップボンド対応 帯電防止 防炎
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税込13,978円/ケース土足対応 5mm厚 ピールアップボンド対応 帯電防止 防炎
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税込18,213円/ケース土足対応 5mm厚 ピールアップボンド対応 帯電防止 防炎 業務用
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税込14,987円/ケース土足対応 5mm厚 ピールアップボンド対応 帯電防止 重歩行
賃貸住宅向け
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原状回復が必要な賃貸住宅の場合、はめ込みタイプや置くだけタイプが最適です。吸着・密着タイプや再剥離が可能な両面テープ貼りに対応している商品もおすすめ。住宅向けに使用するならドアの開閉に干渉しない薄型タイプを選びましょう。また、退去時の剥がしやすさも重要です。簡単に剥がせるもの、糊残りがせず下地を傷めないものが適しています。特に、再剥離テープや置敷きタイプであっても、下地との相性や使用年数によっては粘着跡が残ることもあるため注意が必要です。
賃貸住宅向けフロアタイル
選び方のポイント3つ
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ボンド不要や貼って剥がせる
原状回復可能なタイプを選ぶ -
ドアの開閉に支障のない薄型タイプで
裏面が滑りにくい仕様がおすすめ -
退去時の剥がしやすさや
粘着残りに注意する
賃貸住宅向けフロアタイル
おすすめ商品ラインナップ
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税込4,290円/ケース賃貸OK 5mm厚 はめ込み式
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税込4,290円/ケース賃貸OK 5mm厚 はめ込み式
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税込8,699円/ケース賃貸OK 5mm厚 置くだけ(裏面滑り止め)
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税込11,037円/ケース賃貸OK 2mm厚 裏面吸着 住宅向け
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税込9,020円/ケース賃貸OK 5mm厚 置くだけ(裏面滑り止め)
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税込5,830円/ケース賃貸OK 5mm厚 はめ込み式
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税込11,029円/ケース賃貸OK 4.5mm厚 置くだけ(裏面滑り止め)
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税込11,029円/ケース賃貸OK 4.5mm厚 置くだけ(裏面滑り止め)
水まわり・脱衣所向け
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水まわりに使用する場合、湿気に強い耐水性・防水性のあるフロアタイルを選びましょう。常に湿気や水ハネの可能性があるため、水に強く、膨張・反りが起きにくい素材が必要です。素材はSPCやオレフィン系(PPなど)がおすすめ。防カビ・抗菌性能などがあるとなお良いです。
ボンド施工タイプは基本的に水まわりでも使用可能です。湿気やすい場所へは、ウレタン樹脂系接着剤で施工してください。
水まわり・脱衣所向けフロアタイル
選び方のポイント3つ
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防水性・耐湿性が高く
吸水・膨張しにくい素材を選ぶ -
脱衣所などは滑りにくい
表面加工のある床材がおすすめ -
ボンド施工タイプは耐水性に
優れたボンドで施工すれば使用OK
水まわり・脱衣所向けフロアタイル
おすすめ商品ラインナップ
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税込5,830円/ケース土足対応 5mm厚 はめ込み式 防炎 床暖 SPC素材 賃貸OK
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税込9,390円/ケース土足対応 7mm厚 はめ込み式 防水 耐湿 防カビ 床暖 賃貸OK
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税込27,663円/ケース土足対応 3.15mm厚 ボンド施工 防炎 抗菌 耐水 防滑
用途で選ぶフロアタイル
まとめ
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フロアタイルを選ぶときに最も大事なのは、「どこに貼るか?」を最初に考えること。さらに、商品選びでは「素材」と「施工方法」の組み合わせで考えることが重要なポイントとなります。
つまり、住宅向けの商品、賃貸でも使える原状回復が可能な置き敷きタイプなど、場所に合わせた素材・施工方法を知ることが後悔しない選び方のコツです。
見た目だけで選ばず、用途に合ったフロアタイルで快適な空間づくりをはじめましょう!

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