
床DIY フロアタイルの新しいスタンダード
クリック式フローリング
選び方のポイント
ボンドを使わずはめ込んで施工する「クリック式フローリング」。商品を選ぶときに大切なポイントは施工方法の違い。それはクリックの形状によって決まります。RESTAでは最も良いクリック形状のものを選んで商品化しています。
クリック形状は
大きく分けると2種類
-
スライドイン
最も多く採用されている形状。斜めからはめ込むか、真横に並べてハンマ―で叩いてはめ込みます。代表的なクリック形状は「valinge 2G」です。
-
プッシュダウン
上から押しこんで(または叩いて)はめ込む形状。スライドインよりも新しい形状です。代表的なクリック形状は「valinge 5G-i」です。
クリック形状の組合せ

基本的にどの製品も長辺は同じ
スライドイン型
短辺の部分にスライドイン型か、プッシュダウン型のどちらの形状を採用するかで、それぞれの施工方法が大きく異なります。
結論から言うと、プッシュダウン型の方が施工性に優れています。スライドイン型の施工性を上げるためにプッシュダウン型が開発されたのです。

施工方法の違いを見てみよう
2列目2枚目以降の施工がポイント
スライドイン型(方法1)
-
STEP1
斜めから長辺を
差し込み -
STEP2
パタンと
落とす -
STEP3
当て木を
して叩く
この施工方法のデメリット

右の壁際に来た時、当て木やハンマーを入れるスペースがなくなるため、特殊な道具が必要になります。また、この方法で施工出来ても床材をスライドする分、壁際にすき間が出来てしまいます。このすき間を隠すには、施工前に巾木を外し、クリック式フローリングを敷き終わった後に再度巾木を設置する必要があります。
スライドイン型(方法2)
アングルクリックが可能な場合
-
STEP1
短辺を
差し込む -
STEP2
パタンと
落とす -
STEP3
左の板も
持ち上げて -
STEP4
スライドして
入れる -
STEP5
パタンと
落とす
この施工方法のデメリット

デメリットはSTEP3~4が難しい事。左の列を持ち上げながらの作業になるので、力具合によっては左の列の長辺が外れたりします。
また、この施工方法はクリック形状の精度品質が低いとかなりはめ込みにくくなります。
プッシュダウン型
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STEP1
斜めから長辺を
差し込み -
STEP2
左に
スライド -
STEP3
パタンと
落とす -
STEP4 方法1
短辺を
ハンマーで叩く -
STEP4 方法2
下敷きを敷いて
押さえる

プッシュダウン型によく似たものにフォールドダウン型というものがあり、これはvalinge社の5Gという特許を代表するクリック形状になります。フォールドダウン型は、クリック部分に黒いバネのような部品が挿入されていて、はめ込んだ時にバネの働きにより固定されます。施工の際に敷いていくだけなら最も楽な方法ですが、取り外すことが大変難しいというデメリットがあります。取り外す方法は特殊な専用工具を用いるか、1列分を全て持ち上げてから短辺をスライドすることで取り外すことが可能です。精度が高い製品ほどしっかりと固定されるため、スライドさせる際も相当の力が必要です。施工中、長辺に少し隙間ができてしまった場合はやり直しが必要になりますが、一度はめ込んだ短辺のクリック部分を外すことが困難であるため、結果的に施工の難易度が高くなりやすいクリック形状でもあります。
施工方法のまとめ

プッシュダウン型は、スライドイン型の問題点をクリアするために開発されたものです。施工時だけではなく、解体のしやすさもプッシュダウン式のほうが優れています。
クリックは技術特許がある
スライドイン型でもプッシュダウン型でも複数の形状があり、
それぞれ世界的に特許が取得されています。

クリックの特許を持つ世界の会社
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Valinge社 (スウェーデン)
スライドイン型を「2G」、プッシュダウン型を「5G-i」と呼びます。RESTAでの検証の結果、最も良いクリック形状です。
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Unilin社 (ベルギー)
Valinge社と並ぶ2大クリック特許会社の一つ。「ユニプッシュ」という名前のプッシュダウン型もあります。
-
I4F社 (ベルギー)
基本的にはプッシュダウン型のみ。塩ビ系より厚みのある木質系のクリックに向いています。ベルギーに本社があるが、中国からの技術。
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VILOX社 (スウェーデン)
最近、特許を取得した会社。あまりにも似た技術のため、Valinge社とUnilin社から訴訟を起こされているそうです。(2022年2月時点)

特許技術がある製品を選ぶメリット

特許取得された形状というのは、それだけ製品として素晴らしい施工安定性を持つということです。特許技術を使用していないものは少し形状に変化を持たせて特許技術に抵触しないようにしています。その分、施工性・製品安定性は劣ります。
満足度の高いクリック式フローリングをお求めであれば、写真のような特許技術を使用している証明ステッカーがあるものを選びましょう。
※valinge社とUnilin社が特許提携しているため、valinge社の特許技術を使用していてもUnilin社のシールが添付されることがあります。
素材の選び方のポイント
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メイン素材
ベース層にSPCを使用しているものを推奨します
PVC(塩ビ)のクリック式フローリングもありますが、温度変化に対して伸縮しやすいため、壁際に隙間が空いたり、クリック部分が外れることがあります。
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バッキング
バッキングのクッションは必須です
下地の床材の凹凸を吸収し、クリック部分にかかる力を逃がし、破損を防ぎます。バッキングには主に2種類あり、EVAとIXPEがあり、性能はほぼ同じです。EVAのほうはビニールのにおいが少し強め。


DIY歴20年の製品開発担当者
自宅の壁と床は全て実験場。数年にわたり世界中のクリック式フローリングの工場30社以上と交渉。その中から最も良い品質とコストのバランスが取れた製品を複数の工場から仕入れています。
現在、市場に流通している海外製のスライドイン型は施工が難しいということを伝えるため、このページを作りました。
RESTAオリジナルの
クリック床材

RESTAではクリック式フローリングの開発において数十社のサンプルを取り寄せ、施工および品質のテストを行い、最も優れた工場の製品をRESTAのオリジナル製品としてカスタムしています。
製品試験においては工事のプロ監修のもと、検証を行い、入荷の度に検品・改善を実施しています。
製品ラインナップ
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ナチュラルスタイルくせのない木目のスタンダートな柄
- 長辺:Valinge 2G(スライドイン型)
- 短辺:Valinge 5G-i(プッシュダウン型)
- ベース素材:SPC
- バッキング:1mm IXPE
- サイズ:150×935×5.0mm
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ヴィンテージスタイルオールドルックな木目のデザイン
- 長辺:Valinge 2G(スライドイン型)
- 短辺:Valinge 5G-i(プッシュダウン型)
- ベース素材:SPC
- バッキング:1mm IXPE
- サイズ:150×935×5.0mm
-
ベーシックスタイル木目エンボスを抑えシンプルで使いやすい新定番
- 長辺:Valinge 2G(スライドイン型)
- 短辺:Valinge 5G-i(プッシュダウン型)
- ベース素材:SPC
- バッキング:1mm IXPE
- サイズ:150×935×5.0mm
-
ストーン・コンクリート石目調。表面の耐久性が最も高いフィルムを使用
- 長辺:Valinge 2G(スライドイン型)
- 短辺:Valinge 5G-i(プッシュダウン型)
- ベース素材:SPC
- バッキング:1mm IXPE
- サイズ:305×610×5.0mm