
同じ天然木でも全然違う!
木目で選ぶフローリング
4種類を徹底比較!
フローリングの木目は天然木=良いとは限りません。無垢・挽き板・突き板・シートの4種類を比較し、素材ごとの特徴と選び方のポイントをわかりやすく解説します。

フローリングの木目は、
天然木=良い、印刷=悪い。
ではありません。
「本物の木目か印刷か?」という二択だけではフローリング選びは語り尽くせません。
天然木を使ったフローリングにも種類があり、構造や加工方法によって風合いや表情がまるで違います。
また、印刷タイプも年々進化しており、一見しただけでは見分けがつかないものもあります。
フローリングは表面材の種類によって
4種類に分けられます
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無垢フローリング
1枚の天然木を切り出してできたフローリング。
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挽き板フローリング
合板などの基材の表面に、約2mm厚の天然木を貼り合わせたフローリング。
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突き板フローリング
合板などの基材の表面に約0.2~0.6mm厚の天然木を貼り合わせたフローリング。
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シートフローリング
合板などの基材の表面に木目を印刷した化粧シートを貼り合わせたフローリング。
同じ天然木でも、
「無垢・挽き板」と
「突き板」の木目は
似て非なるもの
天然木の切り出し方法によって、
木目の出方が大きく違います
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無垢フローリングは、一枚の天然木そのもの。挽き板フローリングは、約2mm厚の天然木をスライスして貼り付けた構造です。どちらも表面に現れる木目は非常に自然で、見た目に大きな違いはありません。
違いが出やすいのが「突き板フローリング」。こちらも天然木を使っていますが、切り出し方が「かつらむき(ロータリー加工)」であることが多く、木目の表情が大きく変わります。
スライスした木材から現れる木目
(無垢・挽き板の木目)
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無垢・挽き板のような、丸太を一定方向にスライスしていく木材は、切る位置によって木目の表情が変わります。中心に近い部分でば、まっすぐ通った「柾目(まさめ)」が現れ、端に近づくと曲線を描く「板目(板目)」が見られます。
かつらむきした木材から現れる木目
(突き板の木目)
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かつらむき(ロータリー加工)は、丸太を回転させながら表面を薄くスライスしていく方法です。この加工では、木の年輪が波打つようなうねりのある木目が出やすくなります。切る位置が異なるので、全く同じ木目は存在しませんが、ほぼ同じパターンの木目が連続して現れることはあります。
シートフローリングの木目は
天然木と
見間違うほど
リアルに進化
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ひと昔前の「いかにも印刷」とは、もはや別物。最新のシートフローリングは、高精細なプリント技術とリアルな凹凸加工(エンボス)によって、天然木と並べても見分けがつかないほど自然な木目を再現しています。節や年輪のゆらぎ、木肌のざらつき感まで緻密に表現され、遠目ではプロでも迷うレベルです。
とはいえ、商品によって
リアルさにバラつきがあります。
同じシートフローリングでも
ここまで違う
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デザイン性の高いリアルな木目で、細かな節の再現まで精巧。表面のエンボス加工は、木目デザインと一致しており、天然木の質感を再現しています。
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表面にエンボス加工がほどこされていますが、木目柄と一致していないため不自然な仕上がりに。木目のデザインもどこかチープさを感じさせます。
近年のシートフローリングは非常にリアルになってきていますが、
すべての製品が高品質というわけではありません。
国内の建材メーカーが製造するシートフローリングの多くには、
「オレフィンシート」と呼ばれる高品質な化粧シートが使用されており、
品質のばらつきはほとんど見られません。
一方で注意が必要なのが、安価なDIY向けの海外製品です。
たとえば、当社RESTAでも海外からフローリングを仕入れることがありますが、
サンプルを取り寄せて確認すると、木目が平坦で安っぽく見える製品も少なくありません。
もちろん、そのような製品は採用せず、品質の高いものだけを厳選しています。
とはいえ、こうしたチープな製品が市場に流通しているのも事実です。
価格だけで判断せず、木目のリアルさや質感をしっかり確認したうえで選ぶことをおすすめします。
つまり、どのフローリングを
選べばいい?
無垢や挽き板の木目は、たしかに自然で美しい。ただしその分、価格が高くなりがちです。
突き板は手頃な価格が魅力ですが、木目がやや不自然に見えることも。
そしてシートフローリングはそもそも“本物の木目”ではなく、あくまで印刷です。
「じゃあ結局どれを選べばいいの?」と迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。
実際、フローリング選びは木目の見た目だけでなく、メンテナンスのしやすさ・耐久性・施工のしやすさなど、さまざまな要素が関係してきます。つまり、「一番いい素材」があるわけではなく、「自分の暮らしに合った素材」があるということ。
ここからは、それぞれのフローリングがどんな人に向いているかを、木目の特徴はもちろん、
使い勝手の面も含めて詳しく解説していきます。
自分にぴったりの床材を見つけるためのヒントとして、ぜひ参考にしてください。
無垢フローリング:
自然素材にこだわりたい人
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「木そのものの温もりを感じたい人」に
最適。無垢材は一枚の天然木から切り出された純粋な素材。調湿性があり、素足で歩いた時の肌触りも自然そのもの。時とともに色合いが変わり、味わいが深まる点も魅力です。
その反面、湿度の変化で反りやすく、メンテナンスに手間がかかるため、手入れを楽しめる人や、自然素材にこだわりたい人におすすめです。
挽き板フローリング:
天然木の木目を楽しみたい人
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「見た目は天然木、
でも使いやすさも欲しい」
人に。挽き板フローリングは、反りや収縮が起きにくい合板を基材に使用し、無垢フローリングの弱点を克服した床材。その分価格も高価になりますが、機能性も自然な風合いも楽しめるバランスの取れた選択です。
突き板フローリング:
低コストで木の表情にも
こだわりたい人
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「コストも抑えたいし、
木目もそれなりに
リアルがいい」人に。突き板は0.3mm程度の薄い天然木を使うため、コストは押えられます。ただし、切り出し方によっては不自然な木目(ロータリー杢)が現れることも。予算を重視しつつ、多少は木の表情にもこだわりたい人におすすめです。
シートフローリング:
安定したデザイン性を求める人
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「バラつきのない安定した木目を求める」
人に。シートフローリングの魅力は、計算された均一な木目デザインにあります。木目はプリントですが、節や色ムラをあえて再現したリアルな柄も豊富。木目にクセがなく空間に馴染みやすいため、賃貸住宅や分譲マンションなどの定番床材としても多く使われています。
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