
サステナブルな社会に貢献する、人と環境にやさしい床材
自然素材から生まれた
エコな床材「リノリウム」
リノリウム床材の特徴と
選ばれる理由を解説
可塑剤や化学物質を含まない自然由来の原料でつくられたエコな床材「リノリウム」。その特徴や歴史、適した設置場所、SPCなど他素材との違いについて詳しく解説。RESTAおすすめのリノリウム床材も紹介します。

リノリウム床材とは?
原料は何から作られている?
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「リノリウム」は、名前こそ聞き慣れないかもしれませんが、実は非常にナチュラルな素材からつくられている床材です。
リノリウムの主な原料は、亜麻仁油(あまにゆ)、木粉、石灰石、松脂、天然顔料、ジュート(麻の繊維)など。これらの自然素材を混ぜ合わせて作られており、合成樹脂などを含まないため、環境負荷が低く、サステナブルな床材として注目されています。
実は意外に歴史が古い!?
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新しい素材のように感じられるリノリウムですが、その誕生は19世紀にまでさかのぼります。
リノリウムは1860年代にヨーロッパで発明され、当初は高級なフロア材として広まりました。特に病院や学校、公共施設など、衛生面と耐久性が求められる場所で多く採用されてきました。SPCや塩ビフロアが台頭する以前は、リノリウムが世界中で主流だった時代もあるほど。時代の流れとともに一時は陰を潜めましたが、近年のエコ意識の高まりとともに再注目されています。
どんな場所におすすめ?
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リノリウムは見た目の美しさだけでなく、性能面でも多くのメリットがあるため、使用シーンは多岐に渡ります。
- ・一般住宅:抗菌性・抗アレルゲン性があり安全
- ・保育園・教育施設:柔らかな足触りと温もりあるデザイン
- ・病院・介護施設:自然素材による安心感と耐久性
- ・オフィス・店舗:デザイン性と耐摩耗性の両立
耐薬品性や静電気対策が施された製品もあり、商業施設などプロユースにも適しています。
リノリウム床材
6つの特徴と
競合素材との比較
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merit01.サステナブルなエコ素材
リノリウムの最大の特長は、その“自然由来”という素材の持つサステナブルな性質。製造過程でのCO₂排出が少なく、廃棄時も生分解性が高いため、環境への負荷が少ない床材として評価されています。
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merit02.優れた耐久性と抗菌性
適切にメンテナンスすれば、20年以上使用できる耐久性を持ちます。また、亜麻仁油が持つ自然の抗菌作用により、細菌の繁殖を抑える効果も期待できます。
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merit03.マットな質感とあたたかみ
塩ビタイルなどのツヤ感とは異なり、リノリウムは落ち着いたマットな質感と柔らかな色合いが特徴です。足触りも柔らかく、冷たさを感じにくいため、素足で過ごす空間にも適しています。
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merit04.静電気が発生しにくい
リノリウムは静電気を帯びにくい特性を持ち、電子機器のある空間でも安心して使えます。データセンターや医療現場など、静電気がトラブルの原因となる場所でも活躍しています。
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merit05.ニオイを抑える消臭効果
リノリウムに含まれる亜麻仁油には、抗菌性に加えて、空間のニオイ成分を中和・抑制する性質があるとされており、ペットのいるご家庭や、においがこもりがちな空間にも適しています。化学的な消臭剤に頼らず、自然の力で空気環境を整える床材としても注目されています。
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merit06.室温を保ちやすい断熱性
リノリウムは原料の木粉の効果により、適度な断熱性を持っており、床下からの冷気を軽減する効果があります。冬場に素足で過ごす空間でも冷たさを感じにくく、快適性がアップ。冷暖房の効率向上にもつながります。
塩ビタイル・SPCフロアなど
競合素材との比較
比較項目 | リノリウム | 塩ビタイル(LVT) | SPCフロア |
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主な素材 | 天然素材 (亜麻仁油、木粉など) |
合成樹脂(塩化ビニル) | 石灰石粉+樹脂の複合素材 |
環境への配慮 | ◎(生分解性・再生可能) | △(石油由来・焼却時に有害ガス) | ○(比較的耐久性が高く長寿命) |
耐水性 | ○(湿気に強いが過剰水分に注意) | ◎ | ◎(完全防水) |
耐久性 | ◎(適切にメンテすれば長寿命) | ○ | ◎(高耐久) |
抗菌・ 抗ウイルス性 |
◎(自然由来の抗菌作用) | △(製品による) | ○(表面加工あり) |
衝撃吸収性 | ○(柔らかく足腰にやさしい) | △ | △(硬めでコツコツ音が出やすい) |
静電気対策 | ◎(静電気を帯びにくい) | △ | ○ |
見た目・ デザイン性 |
○(マットで自然な質感) | ◎(リアルな木目など多様) | ◎(高精細なプリントが可能) |
メンテナンス性 | ○(定期的なワックスが理想) | ◎(水拭きなどで簡単) | ◎(ほぼメンテナンスフリー) |
RESTAで取り扱いのある
リノリウム床材
タジマ マーモリウムシリーズを紹介
RESTAでは、日本国内の床材メーカー「タジマ」が取り扱う「マーモリウム」シリーズを販売しています。

マーモリウム 4つの効果
自然素材の亜麻仁油が酸化する過程で、4つの効果があることが実証されています。 これらの効果により、マーモリウムは人と環境にやさしい床材として、さまざまな空間での使用に適しています。
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1.抗菌・抗ウイルス効果(不活化)
マーモリウムは、主原料である亜麻仁油が酸化する過程で、抗菌・抗ウイルス効果を発揮します。これにより、細菌やウイルスの繁殖を抑制し、清潔な空間を維持するのに役立ちます。
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2.脱臭効果
天然素材の特性により、マーモリウムは脱臭効果も備えています。特にアンモニア臭などの不快なにおいを軽減し、快適な室内環境を提供します。
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3.耐摩耗性
摩耗による耐久性 JIS A 1454 の試験方法で摩擦量を測定し、各材料の有効層を考慮して比較。
耐摩耗性に優れた表面構造を持つマーモリウムは、玄関、商業施設、ホテルのロビーなど、歩行量の多い場所でも長期間美しさを保ちます。 -
4.耐シガレット性
マーモリウムは、タバコの火種が一時的に接触しても焦げ跡がつきにくい耐熱性能を備えています。これにより、商業施設や喫煙スペースなどでも、安心して使用できる床材として評価されています。
リノリウム床材 まとめ
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リノリウム床材は、LVT(塩ビタイル)やSPCといった新素材が登場する以前から、長年にわたって使用されてきた歴史ある床材です。天然素材からつくられており、生分解性や抗菌性にも優れ、サステナブル社会の実現に貢献できる選択肢として再び注目されています。安全性が高く、人にも環境にもやさしいリノリウムは、これからの床材選びにおいて有力な選択肢のひとつとなるでしょう。

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