フローリングの表面塗装による汚れの付きにくさを検証!

塗装の違いによってこんなに違う! フローリングの表面塗装による
汚れの付きにくさを検証!

フローリングの塗装によって汚れの付きやすさにどれほど差が出るのか。今回は、無垢フローリングから、国内大手メーカーの複合フローリングまで、あらゆるフローリングを用意し、汚れの付きにくさを比較してみました。フローリング選びで後悔しないために、ぜひチェックしてみてください。

フローリングの塗装は
どんな種類があるの?

  • フローリングの塗装には、大きく分けて「浸透型」と「塗膜型」の2タイプがあります
  • フローリングの塗装には、大きく分けて「浸透型」と「塗膜型」の2タイプがあります。

    「浸透型」の代表的な例はオイル塗装です。無垢フローリング挽き板フローリングに使われることが多く、木の内部にオイルを染み込ませて保護する仕上げです。
    木の質感や風合いを活かした自然な見た目と、やわらかな肌触りが魅力ですが、塗膜がないため汚れやキズにはやや弱いという特徴があります。

    「塗膜型」の代表的な例は、UV塗装です。紫外線を使って瞬時に硬化させた樹脂塗膜で表面をコーティングすることで、汚れやキズへの耐性を高めています。

    では、これらの塗装方法で、実際にどのくらい性能に違いがあるのでしょうか?
    今回は、浸透型と塗膜型、それぞれの塗装の違いを実際に比較し、検証してみました。

実験スタート!
あらゆる表面塗装の
フローリングに
汚れを付けてみました

今回実験するフローリングをご紹介!

  • 実験対象のフローリング
  • 今回は、無垢材のフローリングから国内大手メーカーの複合フローリングまで、弊社で取り扱うさまざまな種類の床材を用意して実験を行います。

    【実験対象のフローリング】

    • Panasonic ベリティスフロアー トリプルコート
    • DAIKEN エクオスファイン
    • ikuta プリオスjapan
    • RESTA 挽き板フローリング(オイル塗装)
    • RESTA 挽き板フローリング(UV塗装)
    • 無垢フローリング(無塗装)
    • tatara 撥水セラミック塗装
    • tatara 輪染み・アク止め材+撥水セラミック塗装

    ※tataraは無塗装の無垢フローリングに塗装したものを用意しました。

フローリング汚れテスト 実験方法

実験実施日:2024年1月15日

  • 付着させた汚れの種類
  • 日常生活でよく見られる汚れを想定し、以下の7種類の汚れをフローリングの表面に付着させました。
    そのまま20時間放置し、拭き取り後に汚れの残り具合を観察・記録しています。

    【付着させた汚れの種類】

    • コーヒー
    • しょう油
    • ケチャップ
    • カレー
    • 水性ペン
    • 油性ペン

検証でわかった!
汚れに強いフローリングランキング

汚れに強い!
防汚性トップの第1位&第2位

第1位 DAIKEN エクオスファイン
DAIKEN エクオスファイン 検証結果

DAIKENのエクオスファインは、油性ペン以外の汚れをきれいに拭取ることができました。

アイコン

POINTはココ!

  • ツルっとした平滑な表面
    • 樹脂コーティング
    • ツルっとした平滑な表面

    エクオスファインは高光沢仕上げで、表面が比較的つるつるとした滑らかな質感になっているため、顔料が表面に定着しにくく、拭き取りやすかった可能性が考えられます。

第2位 Panasonic
ベリティスフロアー トリプルコート
Panasonic ベリティスフロアー トリプルコート 検証結果

Panasonicの「ベリティスフロアー トリプルコート」は、油性ペンを除くすべての汚れをほぼきれいに拭き取ることができ、防汚性の高さが確認されました。
水性ペンはわずかに跡が残る程度で、油性ペンのみ明確な着色が残る結果となっています。

アイコン

POINTはココ!

  • 3層構造の樹脂コーティング(トリプルコート)
    • 3層構造の樹脂コーティング(トリプルコート)

    厚みのあるコーティング層によって、水や油が染み込みにくく、変色が起こりにくいのが特長です。

    一方、ベリティスフロアーは木材本来の風合いを再現するため、マットな質感で仕上げられています。さらに、表面にはエンボス加工が施されており、細かな凹凸があります。この凹凸により、水性ペンの顔料が微細な溝に入り込みやすく、わずかに染みとして残った可能性が考えられます。

日常使いなら安心!同率第3位

ikutaプリオスjapanと挽き板フローリング(UV塗装)は、いずれも樹脂で表面をコーティングしたタイプのフローリングです。
そのため、水やコーヒー、しょう油、ケチャップ、カレーといった日常的な汚れにはしっかり対応でき、実用上は十分な防汚性能が確認されました。
ただし、水性ペンや油性ペンのインク汚れについては、拭き取り後にも跡が残る結果となり、塗膜系塗装としては一定の効果は見られるものの、特筆すべき防汚性があるとは言えませんでした。

第5位以下はすべて浸透系塗装。
やや汚れが残る結果に。

第5位 RESTA 挽き板フローリング
(オイル塗装)
RESTA 挽き板フローリング 検証結果

RESTAの挽き板フローリング(オイル塗装)では、水・コーヒー・しょう油・ケチャップといった日常的な水分・調味料汚れは、拭き取り後に目立った染みもなく、比較的きれいに除去できました。
一方で、カレーに関しては着色汚れが残りやすく、また水性・油性ペンのインク汚れは明確に定着してしまう結果となりました。
カレーに含まれる油分と、オイル塗装に使用されている油分の親和性が高く、カレーの汚れが内部に浸み込んでしまったのではないかと考えられます。

tatara撥水セラミック塗装を施した無垢フローリングでは、水・水性ペン・油性ペンの3種類で汚れが残る結果となりました。
一方で、コーヒー・しょう油・ケチャップ・カレーといった日常的な食品汚れは、比較的きれいに拭き取ることができ、目立つ染みは確認されませんでした。

tatara撥水セラミック塗装を施す前に、輪染み・アク止め材をあらかじめ塗布した無垢フローリングは、塗っていない場合に比べて、水によるシミが薄くなっています。※写真では分かりづらいものの、実際にはごく薄くシミが残っています。

無塗装フローリングは
予想通りの最下位に。

最下位 無垢フローリング(無塗装)
無垢フローリング(無塗装) 検証結果

今回使用した7種類の汚れは、いずれも拭き取り後に跡が残ることが確認されました。

無色透明な水でさえ染みが残る結果となり、無塗装の無垢フローリングをそのまま使用するのは難しいことが分かります。

実験結果を一気に比較!

総合評価 コーヒー しょう油 ケチャップ カレー 水性ペン 油性ペン
DAIKEN
エクオスファイン
アイコン
12/14
×
Panasonic
ベリティスフロアー
トリプルコート
11/14 ×
ikuta 
プリオスjapan
10/14 × ×
RESTA 
挽き板フローリング
(UV塗装)
10/14 × ×
RESTA 
挽き板フローリング
(オイル塗装)
9/14 × ×
tatara
撥水セラミック塗装
9/14 × ×
tatara
輪染み・アク止め材
+撥水セラミック塗装
9/14 × ×
無塗装 0/14 × × × × × × ×

○(2点):汚れが落ちた △(1点):汚れが少し残った ×(0点):汚れが残った

今回の結果を見ると、DAIKENの「エクオスファイン」とPanasonicの「ベリティスフロアー トリプルコート」とが特に防汚性に優れていて、油性ペン以外の汚れはほぼきれいに拭き取れるという結果になりました。

とはいえ、これはあくまで“汚れに対する強さ”を調べた実験です。
実際にフローリングを選ぶときには、キズのつきにくさ・目立ちにくさ・肌ざわり・見た目の好みなど、他にも大事なポイントがたくさんあります。

今回の実験結果が、自分のライフスタイルに合ったフローリングを選ぶためのヒントになればうれしいです。

フローリングに残った汚れを
頑張って落としてみました!

樹脂コーティングのフローリングは
アルコールティッシュでゴシゴシ

  • アルコールティッシュでゴシゴシ
  • アルコール成分を含むウェットティッシュを使って、樹脂コーティングが施されたフローリングの汚れを実際にこすってみました。
    結果として、水性ペンなどの軽い汚れは比較的落としやすかったものの、一部の油性インクは完全には拭き取れず、うっすら跡が残るケースも。

    ただし、塗膜がしっかりしているため、強めにこすっても表面が傷むようなことはなく、メンテナンス性の高さを感じました。

取れない汚れは消しゴムでも
落ちました!

  • 取れない汚れは消しゴムでも落ちました
  • 水性ペンや油性ペンのインク汚れなど、アルコールティッシュでは落としきれなかった汚れに対して、消しゴムを使ってこすってみました。 すると、残っていた汚れも少しずつ取れていき、最終的にはほとんど気にならない程度まできれいに。

    表面の塗膜も剥がれることなく、しっかりと保たれていました。

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メラミンスポンジでの掃除は
おすすめできません!

  • メラミンスポンジでの掃除はおすすめできません
  • 家中のお掃除で大活躍するメラミンスポンジを使ってフローリングの汚れを落としてみました。確かに、汚れはスッキリと落ちます。

    しかし、光にかざしてよく見ると、こすった部分だけわずかに質感が変わっているのがわかりました。メラミンスポンジには研磨剤が含まれているため、表面の塗膜を少しずつ削ってしまったのでしょう。

    見た目には大きな変化がなくても、表面の保護性能が損なわれる可能性もあるため注意が必要です。

オイルなど浸透系の塗装なら
頑固な汚れも削って補修可能!

  • オイルなど浸透系の塗装なら削って補修可能
  • オイル塗装や、tataraなどのセラミック塗装は表面に塗膜を作らず、木の中に成分をを染み込ませて仕上げています。 そのため、もし汚れたりキズが付いてしまっても、サンドペーパーで表面を削って、再度オイルを塗り直せば簡単に補修できます!

    汚れを完全に防ぐタイプではありませんが、「自分で直せる」から長くきれいに使い続けられるのが浸透系塗装の大きな魅力です。

オイル塗装フローリングの補修方法

今回の実験で残った、水性・油性ペンと、カレーの汚れを補修してみました!

  • サンドペーパーで削ります

    汚れのある部分を#240のサンドペーパーで削ります。

  • 木目に沿って削りましょう

    木目に沿って削りましょう。

  • #400のサンドペーパーで表面を滑らかにします

    次にさらに細かい#400のサンドペーパーで表面を滑らかにします。

  • オイルを少量付けたウエスで薄く塗り込みます

    表面のしっかりと拭き取ってから、オイルを少量付けたウエスで薄く塗り込みます。

  • 乾燥させると補修完了

    乾燥させると補修完了。キレイに元通りになりました!

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掃除方法はフローリングの
種類によって異なります
各メーカーの説明書をご確認ください

今回ご紹介する方法は、フローリングの汚れに対する一例として、検証目的で実施したものです。 フローリングは製品ごとに塗装や仕上げが異なり、適したお手入れ方法も変わってきます。 実際にお試しになる際は、事前に各メーカーの取り扱い説明書をご確認のうえ、 目立たない箇所でテストしてから行うことをおすすめします。

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