様々な特長で選ぼう壁紙の素材とお手入れ方法
床、壁、天井といった内装材は、お部屋全体のイメージを左右する大切な要素です。中でも壁の仕上げ材である壁紙は、素材の種類や商品のバリエーションが豊富に揃っており、選ぶ際に迷うことが多いアイテムの一つでしょう。ここでは、壁紙を素材別に大きく4つに分け、それぞれどのような壁紙なのかをご紹介します。
ビニールクロスについて知ろう
ビニールクロスは、塩化ビニール樹脂などを主な素材とする壁紙で、ビニールシートに紙などを裏打ちして作られています。
他の素材の壁紙と比べて価格が安く、お手入れがしやすいので、日本では最も普及しています。色やデザインも豊富にあり、更に抗菌性や防汚性など様々な機能を持たせたものもあります。
ビニールクロスの特長
・汚れても簡単に拭き取れるので掃除が簡単
・商品の種類が豊富で選択肢が多い
・機能性のある壁紙を選べばカビや汚れの対策も可能
壁紙をいつまでもキレイに保つためには、日々のお手入れが重要です。
掃除が簡単であることがメリットのビニールクロスですが、いくつかお手入れ方法をご紹介します。
<普通の汚れが付いたら>
汚れが付いたらできるだけ早く固く絞った雑巾やスポンジなどで汚れを吸い取るように拭き取ります。
落ちにくい場合には、中性洗剤を少しつけて拭き取り、その後にもう一度キレイに拭き取りましょう。
<子供の落書き>
鉛筆なら消しゴムで消えます。
クレヨンやクレパスなどは中性洗剤を少しつけて最後に水拭きで仕上げます。
<壁紙の凹凸の汚れ>
古くなった歯ブラシを使って、ゆっくりと汚れをかき出すようにすると汚れが落ちます。
<タバコのヤニ汚れ>
中性洗剤を水で薄めたものにアンモニアを少量含ませてふき取ると、ヤニ汚れが落ちやすくなります。
<油汚れ>
ベンジンで押さえるようにして拭き取ります。
油汚れやヤニ汚れの拭き取りは壁紙によって変色の恐れがあるので、目立たないところで試してから行ないましょう。
織物クロスについて知ろう
レーヨンや絹・麻・綿などで作られた織物のクロスです。ポリエステルなどの化学繊維を用いたものもあります。
施工は難しくはありませんが、ホコリが吸着しやすく日々のお掃除やメンテナンスには留意が必要です。
本物の織物なので、プリントされた織物模様の壁紙にはない高級感、重厚感が魅力的です。
そのため、輸入壁紙の一部にも織物クロス(不織布)が使われています。
織物クロスの特長
・自然な凹凸が高級感を演出
・擦れなどに強く破れにくい
・化学物質に不安がある方にも安心
・定期的にメンテナンスが必要
ホコリが付きやすいので、丸ブラシをつけた掃除機などで取り除きましょう。
汚れやすい箇所は洋服用のブラシを使ってブラッシングして掃除機で仕上げます。水拭きはできないので注意が必要です。
どうしても目についてしまう汚れはアイロンをかけて汚れがほぐれてから、お湯で固く絞った雑巾に中性洗剤を少しつけ、ポンポンと叩いて整えましょう。
輪ジミにならないよう、目立たない場所で確認をしてください。また、織物の素材の性質上、直射日光による変色に十分に注意が必要です。
紙クロスについて知ろう
紙から作られた壁紙は、環境や健康への配慮がなされている素材と言えます。
手漉き和紙から作られるクロスもあり、紙の雰囲気を生かした壁紙も多く、素朴な味わいが楽しめる特徴があります。
他の素材と比べると、強度や耐久性が少々劣るという欠点がありますが、紙ならではの質感は魅力と言えます。
紙クロスの特長
• 紙ならではの柔らかな雰囲気に
• 可塑剤に対してアレルギーを持っている方も安心
手垢などの汚れについては、消しゴムを使って擦り取るようにして落とします。
シミの元になるので、撥水加工が施されている紙クロスもありますが、水拭きは避けましょう。
その他様々な素材
ここで挙げた種類以外にも、壁紙クロスには自然の原料である珪藻土を用いた「珪藻土壁紙」やセラミックやガラス、金属などを用いた「無機質壁紙」、ポリエチレン・ポリプロピレンなどの合成樹脂を用いた「オレフィン壁紙」さらに、天然木やコルクなどを用いた「木質系壁紙」など様々な種類が豊富にあります。
お手入れ方法は素材によって大きく変わるので、クロスにあったお手入れをしましょう。注意すべきは「水拭き」がNGである商品が意外に多いという事です。(珪藻土壁紙など)
洗剤を使わないから水拭きなら大丈夫だろうと考えずに、しっかりとそれぞれの素材にあったお手入れ方法を選びましょう。
いかがでしたでしょうか。壁紙と一口に言っても、いろいろな種類がありますね。それぞれの特徴を比較して、自分にあった壁紙でDIYを楽しみましょう。
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