天然木との違いから材質・特徴・選び方まで解説人工木材(樹脂木材)とは
人工木は、天然木の外観や質感を再現した工業製品の一般的な呼び方です。木粉とプラスチックを混合した材料が代表的ですが、木粉を使わず樹脂やアルミなどで木の質感を再現した製品もあります。原材料や構造によって性能が異なるため、製品ごとの材質・試験結果・施工条件を確認して選ぶことが大切です。
RESTAでは、人工木デッキ材の商品開発・仕入れ・販売を行っており、長年にわたり人工木材を扱ってきた経験と製品試験・規格情報をもとに、人工木の特徴を分かりやすく解説します。
人工木とは?
樹脂木・合成木材との違い

「人工木」「樹脂木」「合成木材」「再生木材」などの呼び方には、公的に統一された厳密な定義がありません。一般的には、天然木の代わりとして使えるよう、木の外観や質感を工業的に再現した材料や製品をまとめて「人工木」と呼んでいます。木粉や木質繊維とプラスチックを混合した材料が代表的ですが、木粉を含まず樹脂や金属などで木の質感を再現した製品も人工木として流通しています。
| 用語 | 一般的な意味 | 補足 |
|---|---|---|
| 人工木 | 天然木の外観や質感を再現した 工業製品の一般的な呼称 |
公的に統一された材料名ではありません |
| 樹脂木 | 樹脂を使用した人工木を指す 一般的な呼称 |
木粉の有無は製品によって異なります |
| 合成木材 | 複数の材料を組み合わせ た木質風材料の呼称 |
厳密な統一定義はありません |
| WPC | 木粉・木質繊維と プラスチックを組み合わせた複合材 |
Wood-Plastic Compositeの略称です |
| WPRC | リサイクル木質原料・プラスチック原料を 使用した再生複合材 |
JIS A 5741では 材料・基本物性・試験方法などが 規定されます |
| 複合材 | 異なる複数の材料を組み合わせた 材料の総称 |
WPCも彩木も広い意味では複合材です |
人工木という名称だけでは、原材料や性能まで判断できません。本ページでは、天然木の代替として木の外観や質感を再現した工業製品を、広い意味で「人工木」として説明します。製品を比較するときは、木粉の有無、使用樹脂、内部構造、規格、試験結果、施工条件まで確認しましょう。
人工木は原材料によって
大きく2系統に分けられる
人工木は原材料の違いから、「木粉を含む木質系人工木」と「木粉を含まない非木質系人工木」の2系統に整理すると分かりやすくなります。ただし、「木質系人工木」「非木質系人工木」は、本ページで材料の違いを説明するための分類であり、JISなどで定められた正式名称ではありません。
-
木粉を含む木質系人工木
木粉や木質繊維とプラスチックを混合して成形する人工木です。一般にWPCと呼ばれ、RESIN WOODⅡ、IRODORI WOOD、エコロッカなどが該当します。木粉、樹脂、配合、成形方法によって性能が異なります。
-
木粉を含まない非木質系人工木
樹脂のみ、または樹脂と金属などで木の外観・質感を再現した製品です。MINO彩木などが該当します。木粉とプラスチックを混ぜたWPCには該当しません。
WPCとWPRCは同じものではない
-
-
WPCは材料の総称、WPRCは再生複合材
WPCは、木質原料とプラスチックを組み合わせた複合材の一般的な呼称です。WPRCは、その中でもリサイクル材料を使用した「木材・プラスチック再生複合材」を指します。JIS A 5741では、主に建材に使う木材・プラスチック再生複合材について、原料に用いるリサイクル材料等の種類・配合割合、基本的な物性、試験方法などを規定しています。木粉とプラスチックを使用していても、すべての人工木がJIS A 5741適合品になるわけではありません。
木粉を含まない人工木も
「複合材」に含まれる場合がある
-
-
樹脂と金属を組み合わせた人工木もある
複合材とは、性質の異なる複数の材料を組み合わせた材料の総称です。そのため、木粉とプラスチックを組み合わせたWPCも複合材であり、硬質低発泡ウレタン樹脂とアルミ芯材を組み合わせたMINO彩木も複合材です。「木粉入り=人工木」「木粉なし=複合材」という区分ではありません。
人工木と天然木の違い
-
-
人工木と天然木、それぞれの特徴
人工木と天然木には、それぞれ異なる魅力と注意点があります。人工木は、天然木に比べて腐朽や虫害、ささくれが起こりにくく、定期塗装の負担を抑えやすい材料です。一方、夏場の表面温度や温度変化による伸縮など、人工木特有の注意点があります。天然木は自然な木目や経年変化が魅力ですが、樹種や設置環境によっては塗装・防腐処理・補修が必要です。
| 比較項目 | 人工木 | 天然木 |
|---|---|---|
| 見た目・ 質感 |
表面加工や配合により異なり 均一感があります |
自然な木目や色の個体差があります |
| 腐朽・ 虫害 |
天然木に比べて起こりにくい傾向があります | 樹種、防腐処理、設置環境で異なります |
| 色の変化 | 初期退色や経年変色があります | 白銀化など天然木特有の変化があります |
| 定期塗装 | 基本的に不要な製品が多いです | 樹種や仕上げによって必要です |
| ささくれ | 天然木特有のささくれは起こりにくいです | 乾燥や劣化で発生することがあります |
| 表面温度 | 夏場に高温になりやすい傾向があります | 色や樹種によりますが人工木より 低い傾向です |
| 寸法変化 | 温度や吸水などで伸縮します | 含水率や乾燥で伸縮します |
| 加工性 | 木工用工具で加工できる製品が多いです | 一般的な木工用工具で加工できます |
| 補修 | 製品によって部分補修が難しい 場合があります |
研磨、塗装、部分交換がしやすいです |
人工木のメリット
人工木は、天然木の弱点を補いやすく、屋外で使いやすいように設計された材料です。ただし、以下の特長はすべての人工木に同じように当てはまるわけではありません。原材料、内部構造、表層加工、試験結果を製品ごとに確認してください。
-
腐朽・虫害を
受けにくい
天然木に比べて水分を保持しにくく、腐朽菌やシロアリなどの影響を受けにくい傾向があります。
-
定期塗装の負担を
減らせる
多くの人工木は、防腐塗料や木材保護塗料を定期的に塗り直す必要がありません。
-
ささくれが
起こりにくい
天然木特有の乾燥によるささくれや干割れが起こりにくく、子どもやペットにも安心です。
-
色・形状など
デザインが豊富
木質カラーだけでなく、グレーやホワイト、鮮やかな色、リブ加工、木目エンボスなどを選べます。
木工用工具で加工できる製品が多い
-
-
DIYで切断・穴あけしやすい
人工木の多くは、手ノコ、丸ノコ、ドリルなどの木工用工具で切断・穴あけができます。ただし、製品によって加工方法、下穴の必要性、ビス位置、端部からの距離、指定根太ピッチが異なります。中空材の空洞部へビスを固定できない製品もあるため、必ずメーカーの施工要領を確認してください。
人工木のデメリットと注意点
人工木はローメンテナンスで扱いやすい材料ですが、完全に劣化しないわけではありません。表面温度、伸縮、吸水、色の変化、汚れなどの特性を理解し、設置場所に合った製品と施工方法を選びましょう。
-
夏場は高温に
なりやすい
直射日光が当たる場所では表面温度が高くなり、素足で歩けないほど熱くなる場合があります。
-
温度・吸水で
伸縮する
樹脂は温度変化で伸縮し、木粉を含む製品は吸水による寸法変化が生じる場合があります。
-
色褪せ・変色が
起こる
紫外線や雨により、施工後の初期退色や長期的な色の変化が起こります。
-
伸張による
反りに注意
適正な施工を行わず、膨張を逃がすためのすき間等が考慮されていないと、反りや突き上げの原因となります。
| 注意点 | 主な理由 | 対策 |
|---|---|---|
| 夏場に表面が 高温になる |
日射と樹脂の影響で 熱を蓄えやすいため |
明るい色、遮熱仕様、日よけ、履物を 使用します |
| 温度変化で伸縮する | 樹脂が温度によって 膨張・収縮するため |
指定された目地・端部クリアランスを 確保します |
| 吸水による変化が 起こる製品がある |
木粉を含む製品は 水分の影響を受けるため |
排水、根太ピッチ、施工基準を 守ります |
| 色褪せや変色が 起こる |
紫外線や雨による 経年変化のため |
耐候試験や色差の情報を 確認します |
| 汚れ・カビが付く 場合がある |
表面に水分や有機物が 残るため |
定期清掃を行い、 落ち葉や水分を放置しません |
| 強い衝撃で破損する 場合がある |
中空構造や使用条件の影響を 受けるため |
用途・荷重条件に合う断面を 選びます |
| 天然木と質感が 異なる |
工業製品のため均一感が 出やすいため |
事前にサンプルで色や質感を 確認します |
品質の良い人工木を選ぶ
ポイント
人工木は、見た目や価格だけでは性能差を判断できません。長期間屋外で使用するためには、設置場所に必要な性能と、メーカーが提示する試験条件・施工基準を確認することが重要です。
-
吸水率・寸法変化
木粉を含む人工木では、吸水率と吸水後の長さ・厚さの変化を確認します。湿気の多い場所では特に重要です。
-
耐候性・色の変化
促進耐候性試験の時間、色差、表面状態などが公開されているか確認します。
-
曲げ強度・たわみ
人が乗る床板では、曲げ強度やたわみ、指定根太ピッチを確認します。
-
熱に対する性能
強い日差しが当たる場所や高負荷用途では、荷重たわみ温度などの耐熱性能を確認します。
-
中空・無垢・多層構造
軽さ、加工性、耐水性、耐汚染性など、断面と表層構造による違いを確認します。
-
規格・試験内容
規格名だけでなく、用途に必要な試験項目、試験方法、数値が公開されているか確認します。
規格名だけで性能の優劣を判断しない
-
-
試験項目・試験方法・数値まで確認
JIS A 5741やEN 15534などは、人工木を比較するうえで有効な判断材料です。ただし、規格ごとに対象、評価項目、試験方法が異なるため、規格名だけで単純に優劣を判断することはできません。使用場所に必要な吸水、耐候、強度、耐熱などの試験が行われているかを確認してください。
人工木材の
RESTAおすすめ商品を紹介
RESTAでは、価格、品質、デザイン、施工方法、使用場所に合わせて選べる人工木材を取り扱っています。ここでは、特におすすめする4シリーズをご紹介します。
-
-
RESIN WOOD2(レジンウッド)
価格重視から高機能モデルまで、品質にこだわったRESTAオリジナル人工木デッキシリーズ。ベーシック、スタンダード、プロテクトの3つのグレードをご用意。第三者試験機関による各種性能試験を実施し、耐候性・耐水性などウッドデッキに求められる性能を確認しています。
-
-
IRODORI WOOD(いろどりウッド)
人工木材「いどろりウッド」は、デッキ材から角材・板材・汎用材まで全28断面の部材展開で豊富な種類の人工木材をご用意。全15色の多彩なカラーバリエーションから選べます。ウッドデッキをはじめ、バーゴラ・フェンス・ベンチ・チェア・テーブルなど自由なデザインを可能にし、様々なエクステリア用途に使用できます。
-
エコロッカデッキ
廃木材と廃プラスチックを原料に国内製造される木材・プラスチック再生複合材です。耐水性、耐候性、帯電防止、遮熱などの機能を持つ製品が展開されています。
-
フクビ マルチデッキ
ABS樹脂を使用した3層構造&耐候性抜群のプラスッド材(床板・幕板)と、樹脂束マルチポスト、アルミ根太を使って丈夫なウッドデッキDIYが可能です。
人工木に関するよくある質問
人工木の定義、耐久性、メンテナンス、加工方法など、
購入前によくある疑問にお答えします。
Q. 木粉が入っているものだけが
人工木ですか?
いいえ。一般的には木粉とプラスチックを混合した材料を人工木と呼ぶことが多いですが、「人工木」には公的に統一された定義がありません。MINO彩木のように、木粉を使わず樹脂とアルミで木の外観・質感を再現した製品も人工木材として流通しています。
Q. 人工木は腐りませんか?
天然木に比べて腐朽しにくい材料ですが、すべての人工木が完全に腐らないとは言い切れません。木粉を含む人工木は水分の影響を受けるため、排水が悪い場所では吸水、変形、カビなどが発生する可能性があります。
Q. 人工木はメンテナンス不要ですか?
天然木のような定期塗装は基本的に不要ですが、清掃は必要です。砂ぼこり、落ち葉、雨じみ、油汚れなどを放置すると汚れやカビの原因になります。お手入れ方法は製品ごとに確認してください。
Q. 人工木は色褪せますか?
人工木にも紫外線や雨による色の変化があります。天然木より変色が緩やかな製品が多いものの、全く色褪せないわけではありません。施工後の初期に色が変化する製品もあります。
Q. 人工木は自分で切断できますか?
木工用の手ノコや丸ノコで切断できる製品が多く、ドリルによる穴あけも可能です。ただし、下穴、ビス固定位置、切断面の処理などは製品ごとに異なるため、施工要領を確認してください。
Q. 中空材と無垢材は
どちらがおすすめですか?
価格や扱いやすさを重視する場合は中空材、加工や納まりの自由度を重視する場合は無垢材が候補になります。ただし、強度は中空・無垢だけでは決まりません。材料配合、断面形状、根太ピッチ、試験結果を含めて比較してください。
人工木ウッドデッキおすすめコンテンツ
PICK UP CONTENTS